体外授精・顕微授精をおこなう場合、より良い採卵をおこなう為に様々な形で採卵周期を迎えることになります。
その中で最近よく耳にするのが「フェマーラ」という薬が注目されているのをご存知でしょうか？
このフェマーラは乳がんの治療薬として使われているのですが、不妊治療にどのように関係しているのでしょうか？
○フェマーラとはどのような薬なのでしょうか？不妊治療とどのような関係があるのでしょうか？
フェマーラは乳がんの治療の為に作られた薬です。
乳がんは、エストロゲン（卵胞ホルモン）という女性ホルモンに影響されて進行してしまうと言われています。
フェマーラはこのエストロゲンの産生を抑制する効果がある為、乳がんの治療に有効とされています。
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この「エストロゲンの抑制」というのが不妊治療にも役立つ場面があります。
エストロゲンが多いと、卵胞形成に必要な卵胞刺激ホルモン（FSH）や黄体形成ホルモン（LH）の分泌が抑制されれてしまうんです。
そうなると卵子が育たずに採卵をすることができなくなっていまいます。
逆にフェマーラを服用することによってエストロゲンの産生を抑制され、卵胞刺激ホルモン（FSH）・黄体形成ホルモン（LH）の分泌が促進を期待することができるんです。
○不妊治療におけるフェマーラ服用のメリット・デメリットはなんでしょうか？
フェマーラは、不妊治療でよく使用される排卵誘発剤「クロミッド」と同じような効果が期待できます。
ですが、クロミッドは長期服用することにより子宮内膜が薄くなってしまったり頚管粘液が減少してしまうなどの副作用が出てしまいます。
フェマーラのメリットはクロミッドのような副作用が無いのでより自然に近い形で卵胞を育てることができるという点です。
一方デメリットは、もともとは乳がんの治療薬として作られた薬なので妊娠した時の胎児への影響は考えられていないという点です。
ですが、不妊治療専門医師に指示されたとおりにきちんと服用していれば問題はありませんので心配ないと思います。
不妊治療の技術も年々進歩し、色々な治療方法が確立されてきています。
専門医と相談しながら自分の身体にあった治療方法を見つけられると良いですね。
